ヤージュンと犬の物語

  • 文学
  • 児童書
過酷な時代を生きた普通の家族、
純朴に生きる少年少女、
飼い主に忠実な二匹の犬、

時代の波に翻弄されながらも、生きることを諦めず、
時にぶつかり、友情を育み、ともに成長していく


  少年少女&犬
  最強の連帯を通じて描かれる
  困難な時代を生き抜く術に
  悲嘆のち詠嘆!
           --豊崎由美




(あらすじ)
1950年代後半の中国北西部の貧しい農村、五尺鋪(ウーチープー)。近くには黄河が流れる。この村で父と暮らす中学1年の劉火(リューフォー)は母親を洪水で失い、親友は犬の大黄蜂(ターホワンフォン)だ。村に越してきた同じ年の少女亜軍(ヤージュン)と就学前の弟亜洲(ヤーチョー)、そして犬の坦克(タンク)。後にヤージュンの親友になる小蘭(シャオラン)は吃音のある引っ込み思案の女の子。四人はいつの間にか仲良くなる。
その頃、毛沢東主席は「大躍進政策」を提唱。中国の農村では一挙に共産化が進み、人民公社や共同食堂ができる。国内の鋼鉄の生産量を上げるため、農村では競い合うように土法炉(溶鉱炉)が作られる。レンガで作った炉は温度が上がらず、村人たちは策を練るが……。
  • 張学東(ちょうがくとう)(著者)
  • 関口美幸(せきぐちみゆき)(訳者)
  • 倉持リツコ(くらもちりつこ)(訳者)
  • 価格(税込)
    2,860円
    体裁
    四六判並製 320頁
    ISBN
    978-4-86624-103-6
    発刊日
    2024/08/08

    著者紹介

    張学東(ちょうがくとう)
    1972年、寧夏回族自治区の生まれ。中国作家協会所属、現在、銀川在住。1999年から創作開始。
    長編小説に『西北往事』(2006年)、『妙音鳥』(2007年)、『超低空滑空』(2008年)、中編小説に「魚は水から離れられない」(2013年)、「星空」(2016年)、『蛇のキス』(2017年)など多数。鳥や羊、犬、猫、蛇など、動物の描写を得意とし、『窓外の羊の群れを眺める』(2000年)、『青い羊が街を過ぎて行く』(2001年)、『犬に連れられて歩く女』(2019年)など動物が題材の作品も多い。
    関口美幸(せきぐちみゆき)
    1963年生まれ。拓殖大学外国語学部教授。脚本家、翻訳家。
    主な著作に「1980年代の北京留学」「北京トイレ談義」(『北京を知るための52章』明石書店、2017年)、「鮑十」(『中国語現代文学案内』ひつじ書房、2024年)。
    中国語の脚本に「白骨精を三度打つ」「白蛇伝」「紅楼夢」「ひまわりの咲く音」「誕生日ケーキ」『僕のばあちゃんの三つの墓』(いずれも『異文化交流』拓殖大学中国語学科「翻訳研究会」で発表)。
    翻訳は主に鮑十の短編小説「子洲の物語」「ヒマワリの咲く音」「冼阿芳の物語」「秋の水辺の物語」「マンション購入記」があり、『中国現代文学』(ひつじ書房)、『小説導熱体』(白帝社)などで発表。
    倉持リツコ(くらもちりつこ)
    (公財)文化・国際交流財団職員、司法通訳人、翻訳者。
    翻訳書に『痛むだろう、指が』(普玄著、勉誠出版、2023年)、「明君か? 梟雄か?―『三国志演義』の劉備像」(『三国志論集』共訳、汲古書院、2016年)、「生・一枚の紙切れ」(普玄著、ひつじ書房、2021年)『翻訳集―中国が描く日本の戦争』(共訳、中国文庫株式会出版、2022年)。
    論文に「丹羽文雄「厭がらせの年齢」における「非情」」(大東文化大学日本文学会、2019年)、「『破戒』以前の部落問題文芸作品」(『島崎藤村学会誌』第46号、2019年)などがある。

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