悪という希望 「生そのもの」のための政治社会学
〈悪〉とは何か――。
人々を脅かす避けるべき〈悪〉、その一方で人々を魅了する〈悪〉。
我々が甘受すべき、「よりマシな〈悪〉」とは何か。
教育、社会、宗教、政治などを主題に、〈悪〉について考察する。
- 価格(税込)
- 2,200円
- 体裁
- 四六判 並製 429頁
- ISBN
- 978-4-905706-98-4
- 発刊日
- 2016/01/27
目次
「たとえ極めてスキャンダラスな宣言と思われようとも、我々がこの小著において試みようとすることの第一は、 〈悪を擁護すること〉、これである。悪は、人々を脅かし、嫌悪の情を湧きあがらせる。 しかしまた別の一面の真実として、それは、しばしば人々を魅了する。悪の経験は、実に不確実性の経験である。 しかし/そしてその不確実性は、人々を脅かすものであると同時に、ときに人間の自由の表徴であり、 積極的なものであり、ちからであり、豊かさであり、変革の可能性でもあって、そうであるからこそ我々は、 極めて注意深くではあるが、それでもそれをなにがしか希望でもあり得るものとして、擁護したい」 (序論――悪の擁護、あるいは民主主義についてのノート/神代健彦)より 〈目次〉 序 論 悪の擁護、あるいは民主主義についてのノート / 神代健彦 第I部 抗いと甘受の閾 第一章 悪とは何か―デューイの倫理学から考える / ?宮正貴 第二章 災害の分配的正義論―リスクと責任 / 保田幸子 第三章 ジョセフ・ラズにおける二つの正統性 / 石山将仁 第四章 道具的理性批判の現在―啓蒙のプロジェクトの今日的課題について / 堀内進之介 第II部 共生の身悶え 第五章 政治科学の進化論的転回―保革闘争の遺伝子文化共進化について / 山本宏樹 第六章 宗教という「排除できない悪」 / 鈴木弘輝 第七章 教育と責任 / 濱沖敢太郎 第八章 悪を歓待する―民主主義的な集団の(不)可能性について / 神代健彦 解 題―「感情の劣化」への抗いを全体主義のリスクを回避して進める手だてはあるか? / 宮台真司もっと見る閉じる
著者紹介
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