軍記ハ史学ニ益アリ 軍記と史学の関係を探る

  • 歴史

「太平記は史学に益なし」



ーーかつて、歴史家 久米邦武はこう確言した。

果たして軍記は史学に何ももたらさないのか。

歴史学者たちがその問題に立ち向かう。




21人の論集。
  • 関 幸彦(せき ゆきひこ)(編者)
  • 価格(税込)
    2,420円
    体裁
    四六判並製 352頁
    ISBN
    978-4-86624-096-1
    発刊日
    2024/02/21

    目次

    ■Ⅰ部『平家物語』と『太平記』の世界を探る
    
    義経生存説の展開―佐伯真一/平資盛・貞能主従と『平家物語』―川合康/平重衡の往生と鎮魂―鈴木哲/大庭景親と大庭景義の歴史的選択―『平家物語』『源平盛衰記』にみる中世武士の姿から―伊藤一美/源頼朝の挙兵をめぐる諸問題―久保田和彦/『平家物語』―混沌たる豊穣の世界―永井晋/国語教科書の軍記由来良妻譚―消えた土肥実平妻―平藤幸/その後の親平家公卿たち―稲川裕己/『太平記』の城館―吉井宏
    
    ■Ⅱ部 軍記を拡げる
    
    『将門記』の史実性 ―倉本一宏/ 将門の子孫伝承と相馬氏―岡田清一/合戦記と「党」表現― 菊池紳一/ 『今昔物語集』にみえる「兵」について―八馬朱代/『承久記』と北陸道合戦―近藤成一/北条時頼廻国伝説―大喜直彦/足利義詮をとりまく人々―髙鳥廉/史学における『応仁記』の有益性—「東岩蔵合戦并南禅寺炎上之事」を事例に―下川雅弘/結城晴朝から見た小川台合戦について―千葉篤志/軍記物語に描かれた鐘—『平家物語』『義経記』を中心に―湯川紅美/かたなとやきもの—刀剣制作への一提言―黒滝哲哉 『本朝通鑑』と軍記─史書は物語をどのように受容していくのか―前田雅之
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    著者紹介

    関 幸彦(せき ゆきひこ)
    1952年生まれ。日本大学文理学部教授(特任)。学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士課程満期退学。学習院大学助手を経て現職。

    著書に、『百人一首の歴史学』『武士の原像』『東北の争乱と奥州合戦』『その後の東国武士団』(以上、吉川弘文館)、『「鎌倉」とはなにか』『北条時政と北条政子』『恋する武士 闘う貴族』『鎌倉殿 誕生』(以上、山川出版社)、『刀伊の入寇』(中公新書)、『武士の誕生』『「国史」の誕生』(以上、講談社学術文庫)など多数。

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